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パリで活躍し早世した夫妻の軌跡と作品世界の全貌 千葉市美術館「板倉鼎・須美子展」【京葉道路 穴川ICから4.5km】

2024年02月22日 15時45分更新

 千葉市美術館は4月6日より、「板倉鼎・須美子展」を開催する。

 板倉鼎(いたくらかなえ・1901-29)と須美子(すみこ・1908-34)の2人はハワイを経由してパリに留学し、簡潔な形と鮮烈な色彩による詩的な構成に新境地を拓き、1927年に鼎はサロン・ドートンヌに初入選。須美子はホノルルの風物を純心な筆致で描き、やはり同展で初入選。当時の評価は、鼎よりもむしろ高かったといわれる。

 鼎は以後も精力的に制作を続け、須美子をモデルに、あるいは窓辺の静物に取材して多くの佳作を残すが、1929年(昭和4)に惜しくも28歳で客死。ふたりの娘たちも、須美子も相次いで亡くなり、早世したため評価の機会を逸したもののパリで確立した斬新・華麗な作風により、近年評価が高まっている。須美子の油彩画もまた、そのまっすぐで明朗な造形に注目が集まっている。

 千葉市美術館では、2021年(令和3)に、板倉鼎の遺族より鼎の作品33点を寄贈される機会を得て、本展ではこれを記念して鼎と須美子を長く顕彰してきた松戸市教育委員会の全面的な協力のもと、ふたりの画業を総覧する。代表作を網羅するとともに書簡などの資料を展観し、夫妻の軌跡と作品世界の全貌を浮き彫りにする。

板倉鼎・須美子展
会期:4月6日~6月16日
休室日:4月15日、5月7日、20日、6月3日
 ※第1月曜日は全館休館
観覧料:一般1200円(960円)/大学生700円(560円)/小・中学生、高校生無料
※障がい者手帳を持つ人とその介護者1名は無料
※( )内は前売券、および市内在住65歳以上の料金
※本展チケットで5階常設展示室「千葉市美術館コレクション選」も観覧可能
※ナイトミュージアム割引:金・土曜日の18時以降は観覧料半額
イベント情報:https://www.ccma-net.jp/exhibitions/special/24-4-6-6-16/

※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。あらかじめ最新の情報をご確認ください。
またお出かけの際は、手洗いやマスクの着用、咳エチケットなどの感染拡大の防止に充分ご協力いただくようお願いいたします。

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