「北斎館」4月6日〜6月9日期間限定

北斎の版本挿絵から感情表現を見る企画展「北斎と感情」【上信越自動車道 小布施スマートICから約3km】

　長野県の信州小布施にある北斎館は4月6日〜6月9日の期間、企画展「北斎と感情」を開催する。

　喜劇でも悲劇でも、登場人物の感情の起伏は物語の大切な魅力の1つ。江戸の人々が楽しんだ物語も例外ではなく、北斎が手掛けた版本の挿絵には、さまざまな感情が描かれている。

　北斎は、40代半ば頃から読本挿絵の分野で活躍した。曲亭馬琴や柳亭種彦といった戯作者とタッグを組んで世に送り出した読本作品は、江戸の人々の心をつかみ人気を得たという。北斎の挿絵が人々を惹きつけたのは、緻密な描写や、大胆な構図などいくつかの理由が考えられ、そのうちの1つに感情表現の面白さがある。

　ある物語の登場人物は悲しみに暮れて涙を流し、また別の物語では、大金を前に大喜びする人物も。こうした豊かな感情表現は、読者を物語の世界へ引き込んだ。

　本展覧会では、北斎の版本挿絵を中心に登場人物の感情表現に焦点を当てる。泣いたり驚いたり喜んだり、登場人物のさまざまな感情の表現を楽しもう。

潮来絶句集

唐詩選画本

 左：富嶽百景より「サイ穴の不二」、 右：絵本浄瑠璃絶句より「傾城阿波の鳴門門順礼の段」

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